フィカスの曲げ方と挿し木・取り木・水差しで増やす方法
こんにちはペトペンチアです。
自己紹介
記事を書いている私は【妻と二人の自宅園芸】というYoutubeチャンネルを2021年8月に開設し、エアプランツやビカクシダ、熱帯植物の育て方などをご紹介させて頂いております。
2023年9月に皆様のおかげで登録者数1万7千人を超えるチャンネルへと成長し、エアプランツやビカクシダ、熱帯植物の育て方などをご紹介させて頂いております。
他にもNFTアートクリエイターとして、執筆家としてオンラインの園芸店として、ビカクシダの板付けのワークショップなどの活動しておりますので、皆様と植物を通してご縁があれば嬉しいです。
【全ての活動のリンク】https://lit.link/petopentia
【執筆している本】
【ゴムの木】について
観葉植物のゴムの木はクワ科のフィカス属に分類され、原産地は熱帯地方となります。
また、樹液からゴムの資源を採取できる樹木の総称を「ゴムノキ」とし、フランスゴムの木など世界には様々な種類が存在します。
日本で「ゴムノキ」と言うと天然弾性ゴムの原料として
重要な【パラゴムノキ】を意味することが多いですが、
家庭で観葉植物として楽しむゴムノキは【インドゴムノキ】を指すことがほとんどです。
花言葉や風水
ゴムノキの花言葉は【永久の幸せ】です。
なんともスケールの大きな花言葉ですが、ゴムの木は強い生命力を持った木として有名で、そこから由来しているようです。
また、風水では家相の改善にも良いとされ、ゴムの木が持つ「陽の気」が家に住む人を明るい方向へ導いてくれるので効果的だと言われています。
また、ゴムノキのような丸い葉は、部屋の気を穏やかにしてくれるともされ、風水ではオススメの植物です。玄関やリビング・ダイニングなど北東や西側に置くといいと言われているので、気になる方は方位磁石を手に確認してみてください。
家相にも良く、育てやすいことで、新居祝いなどプレゼントとしても好評です。
【フィカス・ウンベラータ】
熱帯アフリカが原産の葉がハート形をした人気の観葉植物です。
原産地では10mほどの高さになる常緑中高木ですが、日本で観葉植物として室内で育てられているフィカス・ウンベラータは50cm~1.5mほどのものが一般的になっています。
ゴムの木に比べると葉が薄く、幅広で葉脈がしっかりと見えます。
シーグレープという観葉植物の葉に雰囲気が似ていますが、フィカス・ウンベラータの葉がハート形なのに対し
シーグレープは葉が丸くうねりがあるので区別することができます。
フィカス・ウンベラータは気温が下がると葉を落とすことがありますが、暖かくなってくれば新芽を出すようになります。
フィカスは年中高温多湿の気候が栽培に適しているとされ、雨量が多く、乾季がないことが望ましいようで、熱帯雨林などが好条件の環境とされています。
本来は、水はけの良い土地を好みますが、痩せた土地や湿地のような場所でも育つことができ、その点では悪条件でも耐えられる性質を持ちます。
ちなみにゴムの木は特定の原産国がなく、熱帯地域の広範囲に分布しています。
また、クワ科やフィカス属といった分類は、他の観葉植物でも品種が多く、フィカス・ウンベラータやフィカス・ベンジャミンなども仲間となります。
日本でも食用として栽培されているイチジクもゴムの木の仲間で似たような花を咲かせるそうです。
インドゴムノキの中でも種類がいくつかに分かれていて、中でも園芸品種である【デコラゴムノキ】が一般的で主流とされています。
先ほどお話した通り、ゴムノキは天然ゴムの原料となる樹木の総称になるため、切ったり傷を付けたりするとどの種類でも白い樹液が出てきます。
この樹液はラテックスとも言われ、ラテックスアレルギー、いわゆるゴムアレルギーの方は触れてしまうとアレルギー症状を引き起こす場合があるので注意が必要です。
ゴムノキは大きな葉っぱが特徴的で、ツヤもあり厚みもあります。
成長すると大型になり茎や枝の動きも面白く盆栽のようにワイヤーなどで操ることも可能です。
よく成長し一つでも存在感があるため観葉植物のシンボルツリーとしても人気がある樹種です。
【フィカス・ゴールドコイン】
少し変わったフィカスでこちらはフィカスゴールドコイン葉っぱの裏側が黄金色で小判みたいなので和名で小判菩提樹(コバンボダイジュ)と呼ばれています。
フィカスゴールドコインとも呼ばれます。
葉の根元から放射状に走る葉脈が美しく、他のゴムの木にはない独特の存在感があります。
流通が少ない希少種です。
とても可愛い実を付けます。
【フィカスの育て方】
置き場所や日当たり
観葉植物のゴムの木は熱帯地域で育つので、日当たりが良い場所を好みます。
そのため、よく日が差す窓際やリビングに置くことがおすすめです。
ただし、日光が好きだからと言って買ってきたばかりの株や、室内で長い間育てていたものを急に屋外へ出してしまうと環境の変化に対応しきれなかったり、強い日差しによって葉焼けを引き起こす可能性もあるので気を付けましょう。
もちろん、直射日光でもよく育ちますが、環境が変わる前に準備運動のように慣らすことが必要になります。
半日陰のような場所で管理するのであれば、そのまま出しても大丈夫です。
フィカスは暖かい地域で霜が降りるような土地でなければ屋外で越冬することも可能とされていますが、基本的には寒くなって気温が下がってきたら部屋に入れて暖かい空間で管理する方が枯れてしまうリスクは低くなります。
フィカスは耐陰性はありますがゴムの木に限らず、観葉植物の全般は日当たりを好みます。
ちなみにエアコンなどの風は直接当たらないように注意しましょう。
葉に直接的に風が当たることで、葉が傷んでしまうこともあります。
室内管理では植物育成ライトやサーキュレーターを使用すると生育が良くなるのでお勧めです。
ボルネードのサーキュレーターは私も使用していますが、室内の空気が良く動くのでエアコンの効きも良くなります。
【水やり・用土】
フィカスは水が好きな観葉植物です。
生長期には表土が乾いたらたっぷりと水を与え、休眠期には生長がストップするので乾燥気味に育てて大丈夫です。
また、葉水をすることで害虫対策にもなり、葉にツヤが出ます。
葉っぱが大きいのでゴミやほこりが溜まりやすいのでキレイに拭き取ってあげると良いです。
ゴムの木は、どんな土でも比較的丈夫に育ちますが、観葉植物は水はけの良い土を好みます。
養分を与えるために赤玉や鹿沼土に腐葉土を混ぜたりしてブレンドした土を使う方もいらっしゃいます。
また、土の表面にココヤシファイバーやバークチップ、化粧砂を敷くことでコバエの発生を防ぐことが出来ますし、見た目もおしゃれに見えます。
私のお勧めは毎回ご紹介させて頂いていますが、粒状かるーい培養土になります。
水捌けが良く乾いているのがわかりやすく適度に肥料が入っているのでとても使いやすいです。
通常の観葉植物用の土も保水性があるのでフィカスに適しています。
【肥料】
肥料に関しては、植え替え時や植え付け時にマグァンプKを少し混ぜ込んでみたり、
後から施肥するのもよいです。
害虫対策もできるマグァンプDで生育期に追肥するのもとても効果があります。
ただし、過度な施肥は逆効果となりますので、適正な用法用量を守って与えて頂ければと思います。
【曲げ方】
フィカスは樹木をまげて育てるという楽しみ方がありますが、今回は私の曲げ方をご紹介したいと思います。
スタンダードな方法は支柱を立てて、紐などで枝を固定することで曲げていきますが、支柱を立てるのが面倒なので私はアルミ直径2㎜以上のワイヤーで曲げることが多いです。
方法は茎の根元にワイヤーを巻き付けて曲げたい位置を折り曲げながら、その位置にもワイヤーを固定していくという方法です。
2ヶ所曲げればS字に曲げられます。
【増やし方】
フィカスの増やし方は複数存在するのですが基本的には挿し木、水差しで増やすことが可能です。
またあまり知られていない方法では取り木という増やし方もあります。実際に行っていきたいと思います。
【取り木】
- 発根させたい部分を清潔なナイフで縦に2〜3cm切り込みをいれる
- 切り込みから1周分の外皮をきれいにはがす(環状剥皮)
- 外皮のない部分に発根促進剤を塗る
塗っているのはルートンです。リンク - 水を吸わせた水苔を巻いてラップで密閉しながら固定します
リンク
- 発根した根の少し下でカットして土に植えます
リンク
【水差し】
- 清潔なナイフで枝を約10~15cmの長さにカットします。
- 葉がある場合は1、2枚ほど残して下葉からカットします。
(葉が無い枝でも成功します。) - 枝から出る樹液を拭き取ります。
- 水を入れた容器に入れて3日に1回ほど水を交換します。
リンクメネデールを数滴たらしておくと発根しやすくなります。
【挿し木】
- 清潔なナイフで枝を約10~15cmの長さにカットします。
- 葉がある場合は1、2枚ほど残して下葉からカットします。
(葉が無い枝でも成功します。) - 枝から出る樹液を拭き取ります。
- 挿し木種まき用の土で2週間ほど土が乾かないように管理します。
いつもは挿し芽種まきの土を使いますがリンク今回はジフィーミックスを使ってみました。
リンク
実験結果
ということで挿し木、取り木、水差しを行ってから2ヶ月が経過しそれぞれ変化があったのでご紹介したいと思います。
取り木2ヶ月後
まず取り木を行った株は既に根がある状態なので
すくすくと育っています。
挿し木や水差しのように下葉を落とす必要がないのでスタートから光合成をどんどん行うことができ非常に育てやすいなと感じました。
お勧めの増やし方です。
根も良い感じに伸びています。
水挿し2ヶ月後
そして水差しなんですが
こちらは根がどんどん伸びて新芽も
展開し既に枝が伸びています。
生育の速さはとても早く、水だけで育つので
最も簡単な増やし方かなと思います。
ちなみに茎だけにした親株ですが
水差しの方が良く成長しているように見えます。
挿し木2ヶ月後
そして最後に挿し木ですが
こちらも新芽が展開してきています。
水差しよりも生育が遅いように見えますが良く見ると新芽の数が多くさらに密集しているのでより詰まったコンパクトな株になりそうです。
根もある程度伸びてきています。
生育は水挿しよりも遅いですがより主根や側根が分岐しています。
増やし方の違い
ということで水差しよりも細かく分岐しているのがわかりました。
水耕と土耕の大きな違いはこの根の張り方で土耕の方が側根が分岐しやすく水耕の方が長く早く根が成長していきます。
早く大きくしていきたい方は水耕でコンパクトで詰まった株を作りたい方は土耕で増やすのがお勧めです。
ラクマ、メルカリ、自身のオンラインショップにてコウモリランの板付け・エアープランツの流木着生・塊根植物・ドライフラワーリース・スワッグなど、植物やハンドメイドの商品をペトペンチアという名前で多数出品しているので、もしご興味があればこちらのURLからショップまでお越しください。
またYouTubeのチャンネル登録をして頂くエアープランツを1つプレゼントしています。
動画でも植物の挿木、株分けの仕方、
鉢の作り方などのグリーンライフに役立つ情報を発信しています。
園芸の楽しさを私と妻、ご覧の皆様と共有できれば幸いに思います。
今回もご観覧頂きありがとうございました。
コメント