初心者でも簡単安心のビカクシダ株分け・板付け
こんにちはペトペンチアです。
今回はビカクシダの株分けの方法がわからない方、板付けの方法がわからない方、失敗したくない方のためにビカクシダの株分けと板付けを解説したいと思います。
自己紹介
記事を書いている私は【妻と二人の自宅園芸】というYoutubeチャンネルを2021年8月に開設し、エアプランツやビカクシダ、熱帯植物の育て方などをご紹介させて頂いております。
2023年9月に皆様のおかげで登録者数1万7千人を超えるチャンネルへと成長し、エアプランツやビカクシダ、熱帯植物の育て方などをご紹介させて頂いております。
他にもNFTアートクリエイターとして、執筆家としてオンラインの園芸店として、ビカクシダの板付けのワークショップなどの活動しておりますので、皆様と植物を通してご縁があれば嬉しいです。
【全ての活動のリンク】https://lit.link/petopentia
【執筆している本】
ビカクシダを鉢植えで購入した場合は株が密集してクランプになっていることが多いです。
こちらのビカクシダはアルシコルネという品種になりますが、ちなみに何株あるかわかりますか。
実はこちらの株は6株くらいあります。
株の数え方はリゾームと呼ばれる生長点の数を数えると把握することができます。
用意するもの
- コルク、流木、板などの着生材
- 水苔
- 肥料
- テグス
- アルミ製ワイヤー
- カッターナイフ
- マスカー
- プラスチックの鉢もしくは育苗ポット
- 100均で売っているフック
株分け
前回の記事で植え替え方法をご紹介させていただいたばかりなのでまだ根付いていませんが、鉢から株を取り出すときはよく揉んでから株を抜き取るようにしましょう。
子株は親株から養分をもらいながら成長しているので、基本的にはこぶし大くらいになってから株分けを行います。
もし小さい子株が分かれてしまった場合は乾燥に耐えることがまだ難しいので、育苗ポットやプラスチック鉢に植えるか、サランラップなどで保湿します。
株分けをする際の2つのポイント
- リゾームを傷つけない
- 根をなるべく残す
というのがポイントになります。
リゾームと呼ばれる生長点を傷つけるとそのまま株が弱って枯れてしまいます。
生長点には触らないように作業しましょう。
根をなるべく残す理由は、根をある程度残す方が後の生育が良くなるからです。
株を分けるのは勇気がいりますが、ビカクシダは強い植物なので思い切って分けましょう。
株分けには切れ味の良いナイフを使用します。
クランプになったビカクシダを株分けする際に貯水葉が切れたり破れたりすることがありますが、問題ないので心配はいりません。
なるべく胞子葉を保護しながらリゾームに触れないように作業を行います。
株分けが終わったら小さい株を保護していきます。
(ビカクシダの根は株に対して真下ではなく、周囲に良く根を成長させる習性があるので、根の中央に指を入れて外側に開いておくと根を成長させやすくします。
水苔は保水性、吸水性、排水性に優れている植え込み材なので、ビカクシダにとても適しています。
中でもニュージーランド産がおすすめで、理由は品質にもよりますが、
・茎が長くバラバラになりにくい
・薬品が使用されていないため植物の成長を妨げない
という特徴があるからです。
水苔の戻し方
使用する1日前にジップロックなどに入れて水苔20に対して1程度の水で戻します。
使用する水苔が20ℓであれば1リットルの水で戻すという事になります。
水苔に含まれる肥料成分を流さないようにするため少量の水で水苔を戻します。
プラスチックのポットもしくは育苗ポットに植えていきます。
この時なくても構いませんが、肥料を入れておくとより良く成長します。
私のお勧めは水苔の中に一つまみほどマグァンプKを入れて植えます。
マグァンプKは1年間根の成長の際に発生する酸によって溶けて効力を発揮するので、使用する場合は年間を通して最低気温15℃以上・25℃以下をキープしましょう。
気温をキープするのが難しい方はマグァンプDを使用するのもおすすめです。
マグァンプDの場合は1ヶ月で効果が切れるので気温をキープできる期間だけ使用しましょう。
ちなみにマグァンプDには殺虫効果、害虫を予防する効果があります。
マグァンプKとマグァンプDの違いについてはこちらの知らないと損⁉マグァンプKとマグァンプDの4つの違い【自宅園芸】バルコニーガーデニングで詳しく解説しているのでご参考になれば幸いです。
小さい株は乾燥に耐えることができないので室内の明るい日影で管理するのが無難です。
小さい株を板付けにする場合
もし小さい株でも壁へ天井に飾りたいという事であれば、サランラップを使って着生させることで板付けにすることができます。
着生材に水苔を1cmほど乗せて肥料を入れる場合はその上に撒きます。
その上にさらに1cmほど水苔を乗せて直接肥料が触れないようにします。
この時肥料に多少根が触れても問題はありません。
生長点が上になるようにセットしましょう。
生長点が下になってしまうと貯水葉がねじれて成長してしまうので注意です。
根を中央から外側に開きます。
株を水苔の上に乗せて根が隠れるように水苔で覆ったらラップで下を2週上を2週覆います。
最も簡単なハンギング方法
ここでは恐らく最も簡単でリーズナブルなハンギングをご紹介します。
使うのは100均で売っているフックです。
穴を空ける必要がなく作業も簡単です。
着生材上部にねじ込んでいけば完成です。
こちらのフックは重たいものを吊るすと抜けてしまう可能性があるので注意しましょう。
小さい株の水やり
小さい株は植え付けてから1カ月は養生期間となります。
水は水苔が乾ききる直前に与えるのがベストです。
植え込み材の表面が乾いたのを確認してから数日というルーティンになるかと思います。
完全に乾燥させてえしまうと枯れてしまうリスクがあり
早すぎると根腐れを起こす可能性があるので乾ききる寸前に水を与えるようにしてみてください。
大きい株の板付け
大きい株は重たくなるのであらかじめドリルなどで着生材に穴を空けて
ハンギングにできるようにしておきます。
先ほどと同様に水苔を1cmほど乗せます。
肥料を入れる場合はこの上に撒いていきます。
大きい株は外で管理する予定なので害虫予防の効果があるマグァンプDを使います。
ビカクシダの根が周囲に成長するのを見越して周囲に円を描くように撒きます。
室内管理で最低気温15℃以上・25℃以下をキープできる方はマグァンプKがお勧めです。
肥料を撒いたらその上にさらに1cmほど水苔を乗せて、根の中央から外側に広げた状態で株を置きます。
株が鉢の形状に依存していたり他の株と隣り合っていたせいで平らではない場合、バランスが悪くなってしまうのでカッターで切り落とします。
ビカクシダにとってはここがリスタートとなるので、新しいリスタートを切らせるために貯水葉の形を整えることも重要です。
根が隠れるように水苔を巻いたらテグスで固定していきます。
この時貯水葉の上を上部、下部と通します。
貯水葉を傷つけますが問題ないのである程度強く締め付けます。
リゾームを傷つけないようにできるだけ生長点から遠い位置に固定しましょう。
その後水苔の形を整えるようにテグスを何度も巻いていきます。
水苔をより締め付けて密度を高めた場合はよりコンパクトに締まった株になります。
反対によりふんわりと仕上げた場合は大きい株を作ることができます。
ご自分の好みに合った株を仕立てて頂ければと思います。
ちなみに私は大きくなっていく姿を見るのが好きなのでなるべくふんわりと仕立てます。
テグスを巻き終わったら何回か方結びをしてテグスをカットします。
ワイヤーを適当な長さで切断して取り付ければ完成です。
もし株が大きすぎてグラグラしてしまう場合はワイヤーを使って、株が動かないようにすると抜け落ちたりする心配がありません。
大きい株の水やり
株が大きく、根もある程度ついている場合は植え込み材が完全に乾燥してから水を与えると、より生育が良くなります。
基本的な水やりは春から秋にかけて植え込み材の表面が乾いたら水を与える。
冬の寒い時期は控えめに水を与えるというものですが、慣れてきたら完全に乾かしてから水を与えるというのを繰り返して
より立派な株に仕立てて頂ければと思います。
環境によって水やりの仕方や回数が変わってくるので、自分なりの水やり方法を極めて頂ければ幸いです。
毎日植物の顔色をうかがって頂くためにも壁や天井に吊るして、目につくようにすれば自然とビカクシダの管理上手になると思いいます。
ハンドタッカー使用
最後に私がいつも板付けをする際に行う方法をご紹介します。
ここではハンドタッカーを使います。
ステープルやホチキスとも呼ばれる道具です。
この道具があると一瞬で板付けをすることができます。
まずテグスを2本30㎝くらいに切って
2カ所ハンドタッカーで止めます。
水苔に肥料を混ぜてこぶし程度の大きさで苔玉を作り着生材に乗せます。
株の根を中央から外側に開いて乗せたら水苔で根を隠します。
テグスを貯水葉の上に通してハンドタッカーで止めます。
板付けにする際に株が板に対してお辞儀をするかもしくは平行になるようにセットすると、水苔の下部に水が残りにくくなり根腐れを防止することができます。
株分け板付けから3ヶ月
株分けと板付けから3か月後の様子と、新たな作業はこちらの動画をご覧ください。
【より美しい板付け方法】
動画にて詳しく解説しています。
ワイヤーで作れる肥料バスケットも
作り方をご紹介しています。
紹介した材料
肥料バスケット
- アルミワイヤー
リンク - ペンチ
リンク - リップクリーム
リンク - ボールペン
リンク
板付け
- 杉板
リンク - ヤスリ
リンク - 油性ニス
リンク - 刷毛
リンク - ワイヤー
リンク
ビカクシダ栽培棚
動画内で紹介したビカクシダ栽培スペースに、使用した棚はこちらになります。
こちらは屋外用ではないので、私はバルコニーで使用しますが、錆びたりする可能性が高いです。
劣化具合も追記できればと思っています。
ラクマ、メルカリ、自身のオンラインショップにてコウモリランの板付け・エアープランツの流木着生・塊根植物・ドライフラワーリース・スワッグなど、植物やハンドメイドの商品をペトペンチアという名前で多数出品しているので、もしご興味があればこちらのURLからショップまでお越しください。
またYouTubeのチャンネル登録をして頂くエアープランツを1つプレゼントしています。
動画でも植物の挿木、株分けの仕方、
鉢の作り方などのグリーンライフに役立つ情報を発信しています。
園芸の楽しさを私と妻、ご覧の皆様と共有できれば幸いに思います。
今回もご観覧頂きありがとうございました。
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