枯らさない⁉エアープランツの育て方【初心者用ティランジア解説】自宅園芸バルコニーガーデニング

エアプランツの育て方 エアープランツ

エアプランツについて詳しくなることで枯らさない管理方法がわかる

エアプランツの育て方

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こんにちはペトペンチアです。

今回はエアプランツにご興味があるかた、エアプランツを購入して日が浅いかた、枯らした経験があるかたエアプランツについて知識をつけたい方のために枯らさないエアプランツの育て方を解説していきたいと思います。

自己紹介

ペトペンチア
ペトペンチア

記事を書いている私は【妻と二人の自宅園芸】というYoutubeチャンネルを2021年8月に開設し、エアプランツやビカクシダ、熱帯植物の育て方などをご紹介させて頂いております。
2023年9月に皆様のおかげで登録者数1万7千人を超えるチャンネルへと成長し、エアプランツやビカクシダ、熱帯植物の育て方などをご紹介させて頂いております。
他にもNFTアートクリエイターとして、執筆家としてオンラインの園芸店として、ビカクシダの板付けのワークショップなどの活動しておりますので、皆様と植物を通してご縁があれば嬉しいです。
【全ての活動のリンク】https://lit.link/petopentia
【執筆している本】


エアプランツとは

アメリカ大陸に分布するブロメリア科の植物で、原種で600種類以上存在します。
土に根を下ろさずに樹木などに着生して成長する様子からエアプランツ(Airplants)と呼ばれます。
正式にはTillandsia(トュランズィア)で読み方はティランジアもしくはチランジアと読みます。

自生地について

エアプランツは雨の少ない乾燥地帯から多雨林など様々な環境に自生しているため、上手に栽培するには自生環境を知ることもポイントになります。

こちらの地図をご覧ください。
エアプランツ分布図
分布は北アメリカ南部~南アメリカ一帯となります。

  • 黒い線のエリア、アメリカ合衆国の南部地域からメキシコ、
  • 水色線のエリア、ドミニカ共和国やキューバなどがある西インド諸島、
  • 黄色い線のエリア、グアテマラからパナマにいたる中米、
  • 赤い線のエリア、ベネズエラからアルゼンチンにいたる南米となります。

エアプランツの構造

エアプランツの構造


  • 種類によって大きさ、色は様々で香りがあるものもあります。
    虫やハチドリなどを誘引して受粉させるために、甘い香りを漂わせたり、美しい花を咲かせます。
  • 花苞(かほう)
    花の基部にある花を包んでいる葉です。
  • 苞葉(ほうよう)
    花苞の下にある花や茎の軸から枝分かれした葉のことです。

  • 茎があることで植物体を長く伸ばすことができます。
    種類によって長さが異なります。

  • 樹木や岩などに着生するために成長する器官で、水分や養分を摂取する役目もあります。
    着生することで順調に成長することができます。
  • トリコーム
    エアープランツのトリコーム
    水を摂取するために葉の表面にある微細な器官です。
    形状は魚の鱗のような円形です。
    このトリコームは種類によって大きさや形状が異なります。
    なぜ形状が異なるのかというと、乾燥地帯で生息するエアプランツは少しでも水分を集めようと、このトリコームを長く進化させているためです。
    反対に湿地帯ではトリコームが小さく散在していて目立たないという傾向があります。
    またトリコームには強い日差しから葉を守る効果や、過剰な蒸散を防ぐ効果もあります。
    実際にトリコームが長いものと短いものでグループ分けされていて、銀葉種と緑葉種の2つに分類されます。
銀葉種と緑葉種

銀葉種はトリコームが長く白く見えるためこのように呼ばれています。
代表としてはキセログラフィカやティクトラム、イオナンタなどがあります。
明るい場所を好み乾燥に耐える種が多いのが特徴です。
ティランジアティクトラム

緑葉種はトリコームが少なく植物体が緑色に見えます。
代表としてはブラキカウロスやブルボーサ、トリコロールなどがあります。
強い光を苦手とし、水を好む種が多いのが特徴です。
ティランジアブルボーサ

最初に買うべき2つのおすすめのエアプランツ

初めてエアプランツを育てる方、育てようとしている方、枯らした経験がある方におすすめのエアプランツ

1つ目のおすすめ

すでに発根しているものです。
ティランジアシーディアナ
こちらのエアプランツはシーディアナという品種になりますが100均等にも置いてあります。
ティランジアベルティナ
こちらはベルティナという種類になりますこちらも100均等で見つけることができます。

先ほどご説明した通りエアプランツは着生することで順調に成長していく植物なので、発根するというのは調子が良い証拠になります。
状態が悪いのに発根してくるという事は殆どありません。
ですのでもし園芸店、ホームセンター、100均等で発根しているものがあれば手に取って頂くのが良いと思います。
ただすでに発根した部分が木質化している場合はこの限りではありません。
ティランジアブルボーサ
根の先端が緑色で成長を続けているものを購入するようにしてください。
また発根したばかりの根はとても繊細なので、例えばデコピンをしただけで根の成長は止まり
木質化してしまうので丁重に扱うように注意してください。
またすでに発根していれば流木やコルクなどに付けておくと1、2週間ほどで自着してくれます。
後程板付けを実演したいと思います。

2つ目のおすすめ

もう1つおすすめのエアプランツは葉が赤いエアプランツです。
ティランジアベルティナ
なぜ葉が赤いものを選ぶかというと光が足りないと鮮やかな赤からくすんだ緑色に変化していきます。
ティランジアベルティナ
なので葉を鮮やかな赤色に保てているかどうかで生育が順調かどうか判断することができます。
ブラキカウロス、カピタータ、ベルティナ、イオナンタなどの種類で100均等で見つけることができます。

エアプランツを枯らさない管理

置き場所

エアプランツが最も好む光は木漏れ日です。
木漏れ日のエアプランツ
樹木などに着生するエアプランツは柔らかい光を好む傾向があります。
ですので年間を通して明るい半日影となる場所に置きましょう。
この半日影というのは1日のうち半分くらい日光が当たる場所、もしくは日なたの半分くらいの明るさがある場所であるということです。
1日中直射日光に当たり続けていると葉焼けをしてしまい大きなダメージとなる可能性があります。
もう一つエアプランツが好むものがありそれは風です。
光合成
風通しの良い環境では、植物の葉、特に裏側にある光合成や呼吸をおこなうための、気孔の開閉を促進してくれるようになります。
植物の気功
風があり、空気が流れる環境では、光合成や呼吸が促進されるだけではなく、温度調節や植物体内の水分が水蒸気になって外に発散する蒸散をうながす効果もあります。
成長期である春から秋にかけて最低気温15℃以上・25℃以下の時には風通しの良い屋外で管理し
冬の寒い時期は状態を維持するため室内で管理するのがおすすめです。

室内で健康な株を育てたいという方は部屋の中で一番明るい場所に置いて、なるべく風通しの良い場所に置き換気を行うのが良いと思います。
植物育成ライトやサーキュレーターを使用するのもおすすめします。
ただ植物育成ライトって高いしどれを使えばいいかわからないという方もいらっしゃいますよね。
そんな方はこちらの関連記事で799円の植物育成ライトを紹介している記事があるので、ご覧頂ければと思います。

水やり

室内管理の場合
エアプランツは乾燥に耐えることもできますが本来は水が大好きです。
室内であれば週に2、3回霧吹きで水が滴るくらいしっかりと水を与えます。
この時12時間以上濡れた状態が続くと呼吸ができず、組織が腐ってしまうので、水を与えた後濡れた状態が続きすぎないように注意しましょう。
例えば水を与えた後株を逆さまにもって水を振り落とす。
逆さまにした状態で吊るしておく、窓を開けておく、サーキュレーターを回すというのも有効な手段です。
室内が乾燥している場合は毎日水やりする方が良く成長するので、まずは2日に1回水を与えて様子を見るのがおすすめです。
ちなみに水が足りていないとこんな症状が出ます。

  • 持った時に軽い
  • 葉先が枯れる
  • 葉が内側にカールする

こういった水不足のサインが出ていたら水やりを増やしましょう。
水は霧吹きで与えるミスティングやバケツなどに水を張ってそこに漬けるディッピングがあります。
洗面台や浴室で水やりをすれば床や壁を濡らさずに済みます。

低温時の水やり

植物は低温でも生きていけるように細胞を変化させることによって、代謝を上げようとします。
寒い時期に草姿が変化するのはこのためだと私は考えます。
冬のストレプトフィラ
冬のティランジアストレプトフィラ
夏のストレプトフィラ
夏のティランジアストレプトフィラ
細胞の変化にエネルギーを使っており、光合成をするエネルギーがなく、上手く水を分解することができないため、水を与えられると腐ってしまいます。
冬は室温が10℃以下になったら水を必要としなくなるので、週に1回程度に減らし、5℃以下にならないように注意しましょう。

外管理の場合

外では風が常にあり、明るさも十分にあるので毎日水やりをするのがおすすめです。
ただ日光に当たる時間帯の水やりは避けるようにしてください。
水が乾いていない状態で日光に当たると煮えてしまう恐れがあるため、特に夏場は要注意です。
エアプランツが煮える
夏場は涼しい時間帯に水やりをして、最低気温が25℃を超える場合はできるだけ涼しい場所で、温度を下げるため1日に2回以上水やりをするのも有効です。
また室内管理と違って水が葉の間にたまっていても問題がないので、ジョウロやホースで水を与えた後そのままにしておくことができます。
また外管理の1番のメリットは雨ざらしにするとで、生育がとても良くなるという事です。
雨のその成分なのか、雨の当たり方なのか、温度なのか、理由はわかりませんが、エアプランツを成長させる一番の促進剤は雨水です。
エアプランツ雨ざらし

低温時

エアプランツの殆どの品種は寒さに耐えることができません。
外で冬を越せる品種も存在しますが、室内で越冬することをお勧めします。

ソーキングについて

ソーキングは浸す(soak)という意味ですが、乾燥して弱っている場合に行う方法です。
普通の水やりでしおれている状態が戻らなければ
6時間ほど水に浸しておくソーキングを行います。
先ほどご説明した通り12時間以上濡れた状態が続くと呼吸ができずに組織が腐ってしまうので
乾かす時間も含めて12時間以内に作業を終わらせましょう。
冬場は暖かいところで行うか室温が低い場合は控えましょう。

ソーキングは弱った株を回復させるために行う水の与え方なので
管理が上手くいっている場合はミスティングかディッピングで水を与えることをおすすめします。

肥料

春から秋にかけて最低気温が15℃以上・25℃以下の時の成長期には
肥料を与えるとさらに生育が良くなります。
ハイポネックスを2000倍に希釈して週に1度与えるのがおすすめです。
ハイポネックスのキャップの内側の仕切りの中が2mlになっているので
液体肥料ハイポネックス
4リットルの水にこの2mlのハイポネックスを入れれば出来上がりです。

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実演

実際に発根したエアプランツを流木に取り付けていきたいと思います。

こちらの動画の10分10秒から実演しているのでご参考になれば幸いです。

参考資料

ラクマ、メルカリ、自身のオンラインショップにてコウモリランの板付け・エアープランツの流木着生・塊根植物・ドライフラワーリース・スワッグなど、植物やハンドメイドの商品をペトペンチアという名前で多数出品しているので、もしご興味があればこちらのURLからショップまでお越しください。

ペトペンチア's shop | フリマアプリ ラクマ
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鉢の作り方などのグリーンライフに役立つ情報を発信しています。
園芸の楽しさを私と妻、ご覧の皆様と共有できれば幸いに思います。
今回もご観覧頂きありがとうございました。

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