植物育成ライトはなぜピンク色なのか
こんにちはペトペンチアです。
今回は寒い時期から段々と暖かくなってきた観葉植物が、休眠期から生育期に移り変わる微妙な時期の3月にどのようにチランジアを管理していけば1年の中でもとても成長する春に成長させられるのか、またこの時期に枯れないように栽培するにはどうすれば良いのかという事をご紹介していければと思っています。
エアプランツについて詳しく解説しますが、殆どの観葉植物にも関係するのでご参考にして頂ければと思います。
自己紹介
記事を書いている私は【妻と二人の自宅園芸】というYoutubeチャンネルを2021年8月に開設し、エアプランツやビカクシダ、熱帯植物の育て方などをご紹介させて頂いております。
2023年9月に皆様のおかげで登録者数1万7千人を超えるチャンネルへと成長し、エアプランツやビカクシダ、熱帯植物の育て方などをご紹介させて頂いております。
他にもNFTアートクリエイターとして、執筆家としてオンラインの園芸店として、ビカクシダの板付けのワークショップなどの活動しておりますので、皆様と植物を通してご縁があれば嬉しいです。
【全ての活動のリンク】https://lit.link/petopentia
【執筆している本】
屋外管理はまだ早い⁉
まず初めにお伝えしたいのは私の住んでいる関東地方では日中が20度近くまで上昇する日もあれば、夜間には5度まで気温が下がってしまう日もあります。
種類によっては体感温度が5度以上というくらい寒さに強い品種が存在しますがこういった環境ではまだ屋外管理に移行するのはお勧めしません。
というのも室内とは違い屋外では常に風がある状態ですので植物の感じる温度は天気予報などで知る情報よりも下がっています。
風によって植物が感じている温度は実際の気温の-2℃から-3℃というように言われているので、最低気温が7度であったとしても植物は4℃を感じている状態です。
そのため弱ったり枯れてしまうという事に繋がります。
また日によっては冬のような寒さが戻ってくる場合もあるのがこの季節なので寒さに強い品種であっても最低気温が10度以上で安定するまでは室内で管理を行うのがお勧めです。
春のロケットスタートには活力剤
そしてこの時期に春に向けて行って頂きたいのは植物に栄養を与えて春の生育期にスタートダッシュが切れるようにして頂くと春の園芸をより楽しむことができます。
そしてこの栄養なんですが肥料を与えてしまうと反対に弱ってしまったり枯れてしまう原因となるのでこの時期にはメネデールなどの活力剤を与えるようにしましょう。
実はメネデールなどの活力剤は肥料とは異なるので冬などの寒い時期に与えても良い効果を発揮します。
葉の色が良くなったり、勢いのある植物に育ち生き生きとしてきます。
春を迎える前に免疫を上げることで生育期に本来のポテンシャルを発揮することができます。
使い方ですが
鉢植えの場合
鉢に植えこんでいる株であれば水やりの代わりに週に1回程度1000倍に薄めたメネデールをジョウロなどで与えます。
この時株にも植え込み材にもどちらにも与えるようにしましょう。
着生させている場合
着生させている株も同じように1000倍程度に希釈して植え込み材が完全に乾いたら若しくは生乾きくらいのタイミングで水やりの代わりに与えます。
ビカクシダなども同じように管理するととても良く育ちます。
ただビカクシダにメネデールを与える際にご注意頂きたいのは胞子培養には使用しないでください。
胞子培養は湿度を保つために密閉して管理を行いますがなぜかこの状態でメネデールを使用すると悪臭を放ち生育がとても悪くなってしまうので密閉して育てている植物には使用するのはお勧めしません。
そのまま管理している場合
また着生させずに管理しているエアプランツであれば水やりのタイミングで霧吹きなどを使って株全体もしくは葉の表面だけ濡れるように水やりを行います。
ビカクシダと同様に種から栽培している場合は密閉して管理すると思いますのでメネデールは使用しない方が良いです。
そしてミスティングを室内で行うと栽培スペースが水浸しになってしまいます。
若しくは水やりの度にシンクやお風呂場などに移動させますが私のお勧めはこちらの電動ミストガンです。
とても細かいミストなので植物の葉水やエアプランツの水やりを定位置で行っても壁や床を水浸しにすることがないのでとても良いです。
エアプランツの水やりは冬には回数を減らしたり1度に与える水を葉の表面だけにすることで調節すると以前動画でお伝えしましたが、そういったベタベタに濡らさない水やりを行いやすいので私自身とても気に入っています。
エアプランツの水やりの注意
そしてエアプランツの水やりで、ご注意頂きたいのは張った水に一瞬だけ潜らせるディッピングは行って頂いて問題ありませんが、6時間以内水に漬けた状態を続けるソーキングというエアプランツが乾燥で弱った際に行うリカバリー方法ですが、水やりとして行うと腐ってしまう可能性が非常に高いので乾燥で弱った場合以外はお勧めいたしません。
またこの時期に弱る原因の殆どは水やりのし過ぎや空気の停滞、日照不足によって株の見えない中心部分が腐ったことによって見えている部分の元気がなくなって見えるということが多いです。
ある高校生の面白い実験
実は先日このYOUTUBEチャンネルの視聴者さんからエアプランツにまつわるとても面白い記事を教えて頂き、そこに掲載されていた高校生の研究内容が本当に面白かったので記事を掲載されている方とコンタクトを取らせて頂き、私の動画でご紹介させてもらえるご許可を頂けました。
その実験というのは着色した水をエアプランツこの実験ではカプトメデューサで行っていますがカプトメデューサに与えるというものです。
(カプトメデューサの葉の表面)
水がエアプランツにどのように吸収されるのかを見る実験ですが、着色した水をカプトメデューサに与えた後葉を切断してみると
葉の中には着色された水は取り込まれていませんでした。
そして次に行われた実験では色水の中に1日エアプランツを漬けて葉の断面を確認するというものでしたが、結果は葉の表面は染まるものの内部は色が付きませんでした。
ただ根元の部分は内部も赤く染まるという実験の結果が出ました。
ここで葉から水分を吸収しない代わりに根元まで水分を運ぶ能力が異常に高いのではないかという仮説の元さらなる実験を行うのですが、それはエアプランツの葉先だけを着色された水に漬けて水分を吸い上げる力がどれほどあるかを確認するというものです。
結果は着色された水を見事に根元に向かって吸い上げる様子が観察されたそうです。
この実験の詳細は
https://science-edu.net/student-study/tillandsia
こちらからぜひご覧ください。
この実験結果からもわかるようにエアプランツの水分を蓄えている場所は根元の中心部分となっていて水分がその株に十分であるかどうかを判断するのは難しいですが、チランジアは水分ストレスの多い環境で生息する植物が行うCAM型光合成という本来の光合成とは違い夜に二酸化炭素と水を使ってリンゴ酸を作り出します。
その後日中に蓄えたリンゴ酸と水を使って炭水化物を生成します。
というように乾燥に耐える工夫を行っているのである程度の乾燥に耐えることができますし、また湿度を好み、ソーキングという水に浸された状態で6時間経過しても復活するほどポテンシャルの高い植物です。
しかしある程度育てていても枯らしてしまう事があります。
私の今年一番のショック
私も実際に今年超大型のキセログラフィカを枯らしてしまいました。
とてもショックでしたが皆さんに共有することでキセログラフィカも報われると思います。
水やりは週に2回霧吹きで葉の表面が濡れるように行っていましたが、どんどん状態が悪くなっていったので水やりをやめて2週間ほど管理しましたが状態は悪くなるばかりで良くならず最終的には根元が腐っている状態で枯れてしまいました。
見えていない株の中心部分が湿っている状態で臭いも腐っているようなジメジメとした臭いでした。
枯れてしまった原因は
- 大型の株に対して、また温度に対しての水やり頻度が多かった
- 空気が停滞していた
- 日照を確保できなかった
というのが原因となりました。
大型の株であったため置き場所は部屋のコーナーで空気が滞りやすく部屋の中でも寒い場所でした。
日照も十分ではなく植物育成ライトの使用もしていなかったので植物にとって良くない環境を作ってしまっていました。
また良くない環境に加えて水やりの頻度が多かったのも原因です。
私の自宅園芸店は冬になると植物であふれてスぺースがどうしても無くなってしまうのでこういった大型の植物を育てるのが難しかったです。
次回育てることがあればより工夫して育てていきたいとおもいます。
またこの動画をご覧のみなさんのご自宅にも適している植物、そうではない植物というのが存在するので枯らしてしまっても次に工夫したり1つの経験値として栽培に生かすことができれば決して無駄ではないので園芸を楽しんで頂ければと思います。
今回紹介した活力剤はエアプランツだけではなく観葉植物にもメネデールは同じように有効なので、先ほど紹介した鉢で管理しているエアプランツと同様に水やりの代わりに同じく1000倍程度で希釈して与えるのがお勧めです。
この時期は植物のメンテナンスが難しく観葉植物にトラブルが起こりやすいと思います。
植物のSOSに気が付くことが大切になるので以前投稿した観葉植物に起こる7つのトラブルの原因と対処法という記事が非常に役に立つと思います。
肥料を与えた方が良い環境とは
先ほど肥料ではなく活力剤を与えましょうとお話ししましたが、ある3つの条件を満たしていれば肥料を与えた方が良い場合があります。
その条件は
- 最低気温15度以上25度以下の環境である
- 日照が確保できている
- 空気が動いている
です。
暖房器具などを使用して最低気温が15度以上25度以下であれば植物は肥料などの栄養を上手く使うことができます。
そしてこの時期は日照が長くなってきているので昼間は窓を開けて換気をしたり植物育成ライトや
リンク
サーキュレーター
扇風機を使用して
光合成を促進させることができれば肥料は与えた方が生育が良くなっていきます。
普通のライトでなくても効果がある⁉
良く通常の生活用のライトや蛍光灯でも効果がありますかというご質問を頂くのですが、実はどんなライトでも効果があります。
ただ日照を確保できるのが最も良いですし通常のライトよりは植物育成ライトの方が良いです。
蛍光灯の光とLEDライトの光それぞれの明かりで植物を育てる実験を行う記事を読んだことがありますが、結果はLEDライトでは植物が順調に生育し蛍光灯では植物がひょろっと細く間延びしてはいたものの成長を続けていました。
つまりライトの明かりで植物を育てることは可能と言えますが、その明かりが植物にとって十分となるかはわからないという事になります。
植物育成ライトがピンクの理由
植物育成ライトがなぜピンク色なのか疑問に思う方もいると思いますが、植物には光合成を行うために葉緑体というものがあります。
水と二酸化炭素を使って光合成をするための器官ですがこれが緑色を作り出しています。
葉緑体の中には「葉緑素(クロロフィル)」という色素があります。
その色素は、太陽光に含まれる赤色光と青色光を吸収し、残った緑色光は吸収されずに反射されます。
つまり、人間の目には、光合成で使われずに反射された緑が植物の色として見えているのです。
植物が吸収しやすい色が赤と青の光になるので、植物育成ライトは赤と青そして赤の電球の方が多く使用されるためピンク色のライトであることが多いです。
実は海藻なども光を吸収するのでワカメなど緑色をしていますよね。
ただ深海には赤色の海藻があります。
赤色という事は先ほどの緑色は緑色の光を反射するという説明を聞いて、赤色の光を反射してしまうのではと思った方、その通り赤色の海藻は赤い光を反射してしまいます。
これは海の深くには赤い光が届きにくいためです。
深海には赤色の光が届きにくいですが、青色の光は非常に届きやすいので自身が赤色になることによってより青色の光や緑色の光を吸収しようとしています。
植物って本当に面白いですよね。
私が使用しているライトは1つ919円で購入でき
リンク
植物育成モードのピンク色のライトからスイッチ1つで通常のライトとしても使用することができるのでとてもお勧めです。
こちらで詳しく解説しているので
最安値!【799円】激安すぎる植物育成ライトその能力はいかほど!?ビカクシダとエアープランツで検証
ご覧いただければと思います。
植物育成が花粉対策⁉
そしてこの季節あることに悩まされています。
今私も実際に悩まされているのですがそれは花粉です。
目もかゆいし、くしゃみも出て鼻水が常に出ていてとても辛いですが、風の強い季節なので乾燥もしやすくなります。
春になると、移動性高気圧や低気圧が交互に日本付近を通過しはじめます。
移動性高気圧に覆われると晴れる日が続き、盆地では気温が上がります。
盆地での地面の温度が上がると地面付近の空気も暖められるため、膨らんで(膨張)軽くなりそこの空気は上昇します。
空気が上昇するとその空間を埋めるように風が吹くため
風の強い季節になり花粉を運んでくるのもそうですが、風は温度が上がれば上がるほど水分を多く含むことができますがこの時期はまだ冷たい風が吹くため乾燥してしまいやすいです。
植物も乾燥には弱いので私は加湿器を使用するのをお勧めします。
実はエアプランツは80%以上の湿度を好むので加湿器を使用するととても喜びます。
また観葉植物の多くは熱帯の地域が原産となっているため高温多湿を好む種が多いのでさらにお勧めです。
そして植物だけではなく人間にも良い効果があり加湿器を使用することでのどや鼻など呼吸器の粘膜には花粉やほこり、ウイルスなどの侵入を防ぐバリア機能があります。
粘膜から分泌される粘液が侵入してきた異物をキャッチすると繊毛(線毛)が働き、粘液とともに異物を押し出します。
しかしながら、乾燥をしていると繊毛(線毛)の動きが鈍くなり、異物を排除しにくくなり体内に残ってしまい、アレルギー症状が起きやすくなります。
乾燥を防ぐことで粘膜のバリア機能を保つことも花粉対策に繋がります。
そして家の中の花粉対策で一番の対策となるのは、「家の中に花粉を侵入させない」 こと ですが、花粉は換気の際や帰宅時の衣服などに付着して家の中に入ってきます。
さらに植物のためにも良く換気を行うと花粉の侵入を完全に防ぐことは難しいですね。
そこで、侵入してしまった花粉を家の中で飛散させないようにします。
花粉は水分が付着すると、重くなって下へ落ちやすくなります。
加湿器でお部屋の中を加湿し、花粉に水分を付着させ床に落としてしまいましょう。
一般的に雨が降った日は花粉症の症状が落ち着いて、過ごしやすいと言われています。
これは、雨にあたった花粉が水分を含んで重くなって地面に落ち、花粉が飛散しにくくなるという現象によるものです。
この現象を応用して、加湿器で同様の環境を作ります。
花粉は非常に軽く小さい粒子なので、掃除機で掃除をすると排気などで空気中に舞い上がってしまいます。
落ちた花粉はこまめにフローリングモップや雑巾などで
そっと取り除くとより効果的です。
ということで植物の生育だけではなく花粉症の対策にもなるのでぜひ加湿器をお使いいただければと思います。
もうすぐ植物をとことん楽しむことができる春が訪れるので皆様の園芸が良いものになれば私も嬉しいです。
実は今様々な植物の発根管理を行っているので記事にしていきたいと思っています。
こうして増えた植物などはラクマ、メルカリなどで出品していこうと思っています。
現在でもたくさんの商品を出品していますので
ぜひショップの方まで遊びに来てください。
ラクマ、メルカリ、自身のオンラインショップにてコウモリランの板付け・エアープランツの流木着生・塊根植物・ドライフラワーリース・スワッグなど、植物やハンドメイドの商品をペトペンチアという名前で多数出品しているので、もしご興味があればこちらのURLからショップまでお越しください。
またYouTubeのチャンネル登録をして頂くエアープランツを1つプレゼントしています。
動画でも植物の挿木、株分けの仕方、
鉢の作り方などのグリーンライフに役立つ情報を発信しています。
園芸の楽しさを私と妻、ご覧の皆様と共有できれば幸いに思います。
今回もご観覧頂きありがとうございました。
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